執事の雑感
三寒四温
掲載日 2016年3月1日

私が住職をしている延寿院が隔月で発行する『延寿』344号ができました。お檀家さん向けの媒体ですが、転載させていただきます。

 

中国から伝わってきた「三寒四温」という言葉があります。この頃の天候は厳冬期ほどではありませんが、暖かな日もあれば急に寒くなったりと、気が抜けません。我が家では三男坊が最初にインフルエンザを持ち込み、次第に伝播してゆきました。
本紙の前号に同封した「お檀家の皆さま」から文章が始まる私及び檀家役員からのお願い状(提案)に対して、メールが三通、手紙が一通、直接お寺でお話をした方が三軒など、反応は様々ですがご意見がいただけたことを嬉しく感じています。その「お願い状」の冒頭では「寺の維持が困難になってきている」と弱気な見通しを語りました。事実僧侶の世界では最近、この見立てが常識となってきました。どちらのご住職も、「墓じまい」の相談が多く新規の墓地購入者(檀家となる方)が少なくなっていたり、葬儀式のあり方がかなり多様化しているのを肌で感じているからでしょう。延寿院では様々な努力を続けてきました。建物修繕や境内・墓地・駐車場の整備などなど。檀家をやめていかれた方もあれば檀家になる方もあって、随分と密にコミュニケーションをしてきたつもりですが、私の代ではプラマイゼロ。檀家制度とは別に『里山墓苑』の開始により、お寺へお参りになる方は増え、桜の開花の頃に行っている『花まつり合同供養祭』には百名以上の方がいらっしゃるようになり、延寿院では最大の行事となりました。
今回のお彼岸法要(3月27日)では「檀家総会」と少し大げさな名称にしてしまいましたが、寺からの提案を再度直接説明し、またご意見をお聞きする場を設けます。未来志向の明るい話し合いができたらいいなと考えています。私も一生懸命に住職の責務を果たしてまいりましたし、もう少しは勤めさせていただきたいと思いますが、お寺を守るのはお檀家さん皆さんの務めであるとも思っています。どうぞその自覚をお持ちいただき、それぞれの範囲でお考えになって彼岸会にご参加ください。
「三寒四温」は本来は冬の季語だそうで、中国東北部や朝鮮半島に表れやすい気候なのだそうです。日本ではこの頃、「だんだん暖かくなる意味に用いる」ことが多いようです。時代や情勢に応じて柔軟に変えて行くこともまた大切なことです。「変えてはいけないこと」「変えるべきこと」を私も整理しながら皆さんとお話しできるようにしてまいります。(延寿院会報誌『延寿』344号より転載)

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